小春日和。窓越しの陽だまりの中、「住職のお話」始めさせて頂きます。
當寺がある天王寺区には、「天王寺七坂」と呼ばれる七つの坂道があります。
真言坂・源聖寺坂・口縄坂・愛染坂・清水坂・天神坂・逢坂。
昔、上町大地の西側あたりは海が広がっており、打ち寄せられる波に削られ
崖が出来ていた・・・その名残で坂道が多いとのことです。
七坂の途中や近辺には、由緒ある神社仏閣が数多く所在しており、
訪れる人々は、暫し日常のあれこれを忘れて、清々しく癒されるかもしれません。
「天王寺七坂」それぞれの名称のいわれを少しご紹介致しましょう。
*真言坂*
坂の周辺に真言宗の生玉十坊があったことでこの名称で呼ばれている。
*源聖寺坂*
その名の通り、上り口に源聖寺があることから付けられた。
*口縄坂*
今は整備されて面影はないが、当時は下から見上げると、道の起伏が
くちなわ(蛇)に似ていたことからこの名が付けられた。
*愛染坂*
坂の上に愛染堂勝鬘院(あいぜんどうしょうまんいん)があることに由来。
*清水坂*
名の如く、清水寺に上る坂道である。
*天神坂*
天神さま(菅原道真公)を祀る安居神社へ通じる。
*逢坂*
諸説あるが、聖徳太子と物部守屋(豪族)が、仏法について互いの考えを
論じた(合法四会)場所に近く、合法四会の【合】の文字から【逢】となる。
天王寺七坂並びに神社仏閣、この界隈を散策されてはいかがでしょうか。
御朱印帳をお持ちになり、神社やお寺に御参りされて御朱印を頂くことも
後に御朱印帳を開き眺めれば、良き思い出となることでしょう。
因みに當寺は、前もってご連絡頂ければ準備させて頂き、お待ち致します。
朝晩めっきり冷え込んでまいりました。皆様、どうぞご自愛頂きますように。
合掌
令和元年(2019年) 11月 佳き日
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